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2023.01.30

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第70回愛知県私学弁論大会を終えて

今年度11月16日に開催された愛知県私学弁論大会で、3年A組の浦野倫生君が優勝しました。今年度で70回目を迎えた伝統ある大会で、桜丘中学校では校内弁論大会の代表1名が毎年出場してきましたが、優勝は初めてのことです。

今回の愛知県私学弁論大会に対する倫生君の意気込みは昨年度以上に強いものがありました。校内弁論大会の時期から学校生活も忙しい中、どうしたらより説得力のある弁論になるか、自分の多くの体験をそこにどうやって盛り込めばよいのか、一生懸命考え、何度も原稿を練り直して校内弁論大会に臨みました。結果第1位となり、昨年度に続いて愛知県私学弁論大会への出場権を獲得しました。原稿をさらに見直し、推敲を重ね、どのように語るとより伝わるのか、学校だけでなく自宅でも何度も練習を繰り返していました。

倫生君が静かな中にも闘志を燃やして本番当日を迎えたことは、本番で原稿を手にせずに演台に立ち、しっかり顔を上げて会場全体を見渡して堂々と語る姿に現れていました。演題は『ニーズに応える』。桜丘中学校での多彩な経験を盛り込み、将来社会に必要とされる人になるために、中学校生活はニーズに気付く力と応える力を養う場なのだという気付きと、今学べることを学び、積める経験を積むという意欲を伝えました。

中学校や高校での学びや行事などの意味を考えたりする生徒は多いと思います。後になってその大切さに気付くこともよくあることです。社会の諸問題への答えなど、簡単に出せるものではなく、多様な経験や知識、人とのやり取りを経てその答えに近づいていくものだと思います。社会の諸問題以前に、自分の身近な諸問題、もっと言えば自分自身の問題に本気で向き合い、その時自分が出せる答えを行動で示していくことの大切さ。それを学生時代に積んでいくことは、将来社会のニーズに気付く力となるはずです。

その内容はもとより、自分の思いを伝えたいという意志を弁論の態度、姿勢でも示した倫生君の姿は圧巻というより他ありませんでした。ここまでやり切ったその努力が、この初優勝につながったのです。

本気になって何かに取り組むこと。その積み重ねは自信になります。でも自分の努力が報われないことや、他人に認めらないこともあります。そんなことも当然あるのだと理解して前を向く力。そんな「生きる力」とも言うべきものを身につけていく過程を、倫生君が見せてくれたように感じています。優勝という結果以上に得たものの大きさは、多くの人々にも伝わったように思います。

 

 

 

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